圧縮空気は、配管の小さな漏れが複数箇所に散らばるため、日常の騒音のなかでは気づきにくいエネルギーロスです。更新計画の前に、まず止めている時間に工場を歩くことから始めます。
巡回は「非稼働時間」に行う
生産設備が動いている時間は、漏れ音を聞き分けにくくなります。昼休み、終業後、休日など、圧縮空気を供給したまま使用機器を止められる時間を選び、二人一組で巡回します。
確認しやすい箇所は次の7つです。
- カプラとワンタッチ継手
- ホースの曲がり・擦れ・末端
- レギュレーターとフィルター周辺
- 電磁弁、シリンダー、パッキン
- ドレン排出部
- 分岐配管と天井配管の接続部
- 停止設備へつながる元バルブ
見つけた漏れは同じ形式で記録する
付箋だけでは修理後の確認が残りません。場所、設備番号、発見日、漏れの程度、応急処置、恒久対策、再確認日を一枚にします。写真に設備番号を入れると、保全担当への引き継ぎが容易です。
精密な金額が必要な場合は流量計測が必要ですが、改善の優先順位を決める段階では、漏れの大きさ、供給時間、修理難易度の3軸でも十分に並べ替えられます。
直した後に「再発条件」を消す
継手を交換して終わりにすると、同じ振動、曲げ、接触が残り再発します。ホース長、固定位置、部品規格、交換周期まで見直し、巡回を月次または四半期の保全項目に組み込みます。
エア漏れ対策の成果は、発見件数ではなく「修理完了率」と「再発率」で追います。
最後に、停止設備への供給を元から遮断できるかも確認します。使っていない設備へ常時供給している状態をなくすことは、漏れの修理と同じくらい重要です。
編集確認
株式会社恒電社 編集部
製造業の電気設備・自家消費型太陽光の現場に携わる立場から、実務上の誤解を招かないかを確認しています。